人生はイルカに聞け!元調教師のコミュ力向上委員会

30代前半の元イルカの調教師、が対人関係や動物のしつけに関する情報を発信するブログです

水族館、動物園が直面するコロナによる影響が新しい挑戦を生んだ。

Facebookを久しぶりに閲覧していると、イルカに関するニュースを発見しました。

www.dolphinspacific.com

 

日本から赤道へ向かって約4000km

パラオ諸島にあるイルカの施設「Dolphins Pacific」では新型コロナ感染症の影響で観光客の流れがストップしました。

その結果、この施設で飼育されているイルカたちが必要とする魚の購入できない状態にあるそうです。

 

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現在イルカは6頭飼育されており、その中には施設で生まれた仔獣もいます。

おそらく、日本でも似た問題が発生しているでしょう。

 イルカの餌

一般的に水族館で飼育されているバンドウイルカは1日10kgほどの魚を必要とします。

しかも1種類だけでは栄養のバランスが偏るため、常に数種類の魚を食べる必要があり餌代は1ヶ月数十万円にもなります。

食べている魚種に関しては施設で違いはありますが

  • サバ
  • サンマ
  • アジ
  • ホッケ
  • ニシン
  • キュウリウオ

などがよく見かける種類です。

動物園水族館の挑戦

silkhat.yoshimoto.co.jp

このDolphins Pacificがイルカの魚の購入費をクラウドファンディングで集める挑戦を開始しました。

開始早々に1ヶ月分の魚代を確保することに成功したそうです。

やはり皆んなイルカのこと好きなんですね。

 

この世界的な危機の中、イルカのために手を差し伸べることのできる人々には感服いたします。もちろん様々な意見もあるかとは思いますが、元イルカの飼育者として非常にありがたいと思います。

 

www.cnn.co.jp

こちらも挑戦です。

ドイツの動物園では、飼育動物を殺処分し餌にすることを検討しているそうです。

「なんて酷い!」と感じるかもしれませんが、動物たちのご飯にかかる費用は皆さんが思っている以上に莫大で、施設の維持費にも多くのコストがかかります。

 

その結果、人件費を削る

すると何が起きるのか。

程度によりますが、飼育に関わる技術低下によって飼育動物の病気や死亡が相次ぎます。

そう考えると動物園水族館経営って綱渡りのようですね。

 

個人の意見ですが、こうした判断は飼育者にとっても苦渋の決断であることに間違いありません。嫌いでできる仕事ではないですから。

しかしその決断を強いられる。非常に辛い立場でしょう。

こうした判断も挑戦なのかもしれません。

 

まとめ

今回、動物に関するニュースを2つ取り上げました。

どちらも「動物の命を守る」ための挑戦ではありますが、こうした動きが起きてしまうほど、今回の新型コロナ感染症の影響は動物園水族館にとって大きなものだと思います。

一刻も早くコロナ終息に向けて、自分ができることを選択することが大切ですね。

Stay Home

大好きな動物たちに、また会えるように頑張りましょう。