ご褒美って結局何なのさ?スイーツ?相手のために使えるご褒美の正体
今回は「ご褒美」についてお話しようと思います。
このブログで度々出てくる「ご褒美」というワード。ただ褒め言葉を言えば良いという訳ではありません。
これをしっかり意識しないと、せっかくのご褒美が無意味なものになりかねません。
ご褒美の正体とは
前回こちらで書いたように「褒める」には,いくつかのポイントがありました。
その中でも、中心となるのが「ご褒美」です。
行動分析学ではこのご褒美を「強化子」と呼びます。
強化子が行動の直後に出現することによって、動物は行動を繰り返すのです。
[例えば]
- テレビを見たいときに、リモコンの電源ボタンを押すと、テレビが映ります。
この場合、テレビ画面が映ることが強化子であり、テレビ画面が映る(強化子)ことでリモコンの電源ボタンを押す行動が繰り替えされています。
もし、リモコンが故障していて電源ボタンを押してもテレビが映らない(強化子が出ない)場合あなたは恐らく、そのリモコンを使ってテレビをつけようとはしないでしょう。
気分やシーンによってご褒美は変化する
強化子の面白いところは、気分やシーンによって変化するところかと感じます。
筆者はお肉が大好きです。
ステーキなんて貰ったら非常に嬉しいご褒美ですが、ステーキの早食いのご褒美がステーキだったら、いくら好きでも要りません。
強化子には飽きが出ます。
いくら好きなものでも、貰えば毎回嬉しいって訳ではありません。
例えば「水」なんてどうでしょう?
デスクワークを頑張った後輩対して水はご褒美にはなりませんが、炎天下の作業を頑張った後輩にはご褒美になり得ます。
気分やシーンによって、ご褒美は様々に変化するので相手の状況によって使い分けることが効果的と言えます。
多けりゃ良いってもんではない
ご褒美は多い方が良いに決まってるじゃないか!
と言われそうですが、褒める時にはそうとも言えません。
イルカのジャンプを教える際、頑張ったからといって1日分の魚を1回であげてしまってはイルカは満足して行動を止めてしまうこともあるでしょう。
可能であればご褒美は、少量ずつが使いやすく望ましいです。
その方が、素早く次のステップに挑戦することができるからです。
ご褒美は「誰から貰うか」で効果が違う
もしあなたがスゴく頑張った結果、10万円のご褒美を貰えるとしましょう。
- 会社の上司から、ご褒美10万円貰う。
- 反社会勢力の強面男性からご褒美10万円貰う。
どちらも同じ10万円ですが、1番の方が嬉しくないですか?
2番は色々怖くて、僕なら辞退します。
このように誰からご褒美が出るのかで、ご褒美になり得るか否かが変わります。
信頼関係がある人からもらった方が、効果が期待できるのです。
まとめ
今回は強化子(ご褒美)について書きました。
この強化子を使いこなせば、褒め上手は言うまでもなし!
- ご褒美とは、行動した直後に出現した刺激である
- 気分やシーンによって、ご褒美の種類を変える
- ご褒美は少なすぎず、多すぎず
- ご褒美は誰から貰うかで効果が違う
この4つを抑えていただければ、何とかなるんじゃないかと思います。
一番重要なのは
- ご褒美=強化子
- 行動した直後に出現した刺激によって行動が増えた
- この刺激こそ強化子=ご褒美
と言うことです。
では、また次回よろしくお願いします。
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